ロンドンで先日地下鉄のストがあった
息子の学校は遅れると罰則が課されるので、息子にとってストライキは恐怖な出来事。勿論学校へ親から遅れる旨連絡が行けば罰則は無いのだが、以前、地下鉄の不意の遅延で罰則を受け、トラウマになっている。
今回は事前に把握していたので、心の準備はあったし、バスルートも確認済みだったのでまぁ何とかなるだろうとは思っていた。とは言っても完全ストップになるのか、どれほどバスが混みあうかなどはその日になってみないと分からない。バスで行くと、地下鉄でドアツードア40分程の通学が一時間程掛かる。勿論予定通りに行けばの話。…ということで、いつもより20分ほど早く家を出ることにした。

当日の朝
朝、ニュースで状況をチェックすると、地下鉄は完全ストップではない様だ。スペシャルスケジュールと報道されている。 とは言え、地下鉄が混雑する様子が予想されたのでバスで行かせる事にした。バス停まで一緒に行ってバスに乗るまで見届けることのした。近所のお友達も一緒に行く事になったので、ちょっと心強かった。
バス停に到着すると、意外にも混み合って無かった。地下鉄が多少でも動いていたからか、自宅勤務にした人が多かったからか?パンデミックのおかげと言っては語弊があるかもしれないが、未だに自宅勤務が主流の企業が多いおかげで、こういう時の影響は少なく済んでいる様だ。やぁ~その昔ストの時、苦労して通勤してる人の話を聞くと、これ、何の意味があるのか?ほとんど根性の世界。生産性は全くなしだなーって思っていた記憶がある。
ともあれ話は戻るが、パニクッて頭が真っ白になっても大丈夫なように、息子の手に乗り換える場所とバスの番号を念の為書き込んでおいた(笑)

バスはそれほど大きく遅延することなく来た。それも全然混んでない。あらビックリ。いくら何でもこんなに空いてるとは想像しなかった。確かに時間帯は7時半だから早めではあるが。
二人の中学ボーイズはバスに乗り込み座る事すら出来た。 私は一先ずホット胸を撫でおろし、家へ戻るなり学校へ遅刻の可能性について連絡した。 これをちゃんとしないと罰則受けちゃうんだよね。親子で二人三脚?
そしてしばらくすると、息子から着信があったことに気づく。何だ? 慌てて折り返すと
「次のバスが全然こな~い」とのこと。
「状況を調べてあげるからちょっと待ってて」と私は一旦切る
ネットで調べると、どうやら次のバスは4分後。折り返してその事を伝えようとすると
「もう乗ってる」との事だった。
どうやら15~20分待ったよう。確かにバス停で15分は長く感じるよね。お友達と一緒でよかったわ~。一人だったらかなり不安だったと思う。
帰りだって大変さ
ストは丸一日なので帰宅にも影響があった。朝と違って時間的制限は無から精神的には楽だが。学校が終わったころまた電話があった。一先ず朝は出校時間の8分前に到着したらしい。本人も満足の様子。
さて、帰りはどうする? バスか地下鉄か。帰りは地下鉄をトライしてみる、との事だった。
「じゃーね」と一回電話を切る
20分後くらいにまた電話があった。
「どうだった?」と私
何故か興奮気味の中学ボーイ。第一声は
“We made it! Woohoo“
「乗れたよ!!地下鉄、今もう○○駅まで戻って来た!でも○○君は混んでて一緒の電車には乗れなかったんだ~、ギューギューだったよ」と
息荒く興奮してる様子。メッチャ達成感。
本人は「すっごくストレスだったよ~」とは言っていたし、確かにそれは本当だったと思う。でも無事に往復出来たことでこんな達成感を感じられるとは( ´∀` )私も想像はしていなかった。
今回のストは中学ボーイズにとって、トムソーヤの冒険に匹敵する冒険な出来事だったのである。がんばったね!
